近江鉄道・大阪 2000.12.08〜09

近江鉄道に乗りたい。いや、正確には近江鉄道の一部の駅に降りたい。
何とか妻の了解を取り付け、12月の週末、滋賀へ出かける。

12/08 (Fr)
仕事を終え、西馬込の自宅に着いたのが22時。23時に東京駅を出る大阪行急行「銀河」に乗るため、大急ぎで支度をし、出発したのが22時15分、まだ晩飯を喰っていない。
西馬込駅近くのモスバーガーで食事する。気がつくと22:40近い。そろそろ行かないと、銀河に乗り遅れたら元も子もない。 西馬込のホームに上ると、今出発したばかりの列車の尾灯が見えた。次の列車は22:51・・・マズい。品川23:08発の銀河に乗れない恐れがでてきた。
大森へ出て品川まで逆行することにし、駅前でタクシーを拾う。ボーナス前の寂しい懐具合を考えると、痛い出費だ。私の知らない道をひたすら走られ、近道なのかボッたくられたのか判然としないまま900円を払って降りる。
大森で米原までの切符を買おうとしたら、窓口が閉まっている! 買えないじゃん! 財布の中を確認、米原までの運賃分を差し引いても余裕があることを確認・・・。なんてこった、窓口が22時で閉まることを忘れていた。
銀河の車内で精算することにし、130円区間の切符でホームに降りると、またもや行ったばかりの京浜東北線北行列車の尾灯! 次の列車は・・・23:00! 品川まで所要6分、ギリギリだ。踏んだり蹴ったり。
品川ではダッシュで東海道線下りホームへ向かう。まだ列車の陰はない。間に合った! と思ったら、今日は青梅線で車両故障があり、その関係か銀河も4分遅れ。余裕で間に合ったのだ。喜んでいいのか悲しんでいいのか・・・。
VIEWカードのキャッシングで少し資金を調達しようと思ったら、CD機が故障。どういうことだ、JR! 終電まで開いてて頼りになるのが「売り」じゃなかったのか!せめて他のCD機への順路ぐらい書いておいてくれ!
今日の宿は開放B寝台下段。ガラガラだ。私の乗った区画は4人分の寝台があるが私しかいない。週末の夜行がこんなに入りが悪いとは・・・。夜行列車はやはり隙間産業か。
今日は酒を持っていない。さっさと横になる。

12/09 (Sa)
目が覚めると時計の針は5時を指している。外が明るいのでカーテンを引いてみると岐阜に停車中。5時間ほど眠ったが、まだまだ眠い。
顔を洗ったりして過ごし、米原で下車。私の他に4〜5人降り、どこともなく散っていく。
無人の改札口を通り、まだ暗い駅前を近江鉄道の駅へ急ぐ。何しろ寒く、外ではじっとしていられない。
JRに比べおもちゃのような規模の近江鉄道米原駅は、外装こそ無味乾燥なトタン張りに改装されているが、中は古い民鉄駅の雰囲気がありありとしている。現存するのかどうか怪しげな商店の広告が掲げられている。
今日は第2土曜日で、全線乗り放題のフリーパスがあるはずなのだが、駅の窓口は閉ざされ、人の気配すらない。
仕方なくすでに入線している列車に乗り込む。寒い。暖房が入っていない。
鳥居本 6:20、発車。次の鳥居本で降りる。1年前ここを通りかかったとき、その瀟洒な駅舎に魅せられ、近いうちに必ず訪れると心に決めておきながら、1年も経ってしまった。何でもない中間駅、しかも大きな町があるわけでもないこの地に、なぜにこのような立派な洋風駅舎が建てられたのか・・・。これからも残っていて欲しい駅舎だ。
後続の列車に乗る。次の彦根で6分停車。この間に、ホーム上にある駅事務室でフリーパスを買い求める。隣のJR駅構内を、西武20000系が通過していく。新製車を埼玉まで回送するのだろう。原型ライト(大目玉)の113系もいる。裏を見れば近江鉄道の古豪車両がたむろしている。なんだか、彦根は楽しいところだ。
次の彦根口で下車。民家のようなたたずまいの割合大きな駅舎だ。駅で入場券を買い求めたら、通し番号が8887! もう一枚買い求める。8888ゲット!
また後続列車に乗り込む。次の高宮で多賀線が分かれる。ここもかなり年期の入った駅舎だ。
次の尼子で下車。会社の同僚がこのあたりに詳しく、あまりにもなにもないところなので一度訪れることを勧められていた。すぐ脇にある新幹線の高架が陽を遮り、寒い。人気もなく、30分ヘッドで列車がくるところとはとうてい思えない。
後続列車に乗り込む。さっきから客が少ない。2両編成の列車に、20人くらいしか乗っていない。フリーパスが使える日でもこの有様か・・・。
太郎坊宮前で下車。私がWebで公開している鉄道DBでは駅名読みが「たろうぼうぐうまえ」になっている。ちなみにヴァル研究所のソフト「駅すぱあと」でも同様。ミス発見・・・。
駅名を確か最近改めたはずで、そうまでしてアピールしている割には汚く貧相な駅だ。
新八日市 一駅戻り、新八日市で下車。元本社社屋?と思うような洋館風の木造2階建て駅舎で、駅前も広く実に立派だ。駅のおばさんが気さくな方で、列車がくるまで話して過ごす。猫がすり寄ってくる。

八日市で貴生川方面の列車へ乗り換える。近江鉄道オリジナルの幅の狭い電車だ。釣り掛けサウンドを聴きながら桜川へ。
桜川も民家然としたこぢんまりした駅舎で、古いと思うのだが、駅近くに雑貨屋の1軒もない。古くからの駅で、人口が割合いて、周辺になにもない駅は珍しい。
列車があるので長谷野へ戻る。ホーム片面の簡素な駅だ。駅近くの道路はひっきりなしに車が通るが、駅構内はまるで別世界の長閑さだ。陽が出てきて暖かいので、ホームでしゃがみ込みひなたぼっこをして過ごす。
日野で下車。割合人がいて賑やかだ。駅舎も米原と同じく古き良き時代の民鉄駅っぽさが残る。
時間があるので近くの喫茶店でモーニングの遅い朝食を摂る。コーヒーが旨い。
後続列車で水口へ。古いのか改築されているのか判然としない駅舎が待っていた。人はあまりいないが建物が集まっており、開けている印象を受ける。
折り返して一路、近江八幡へ。昼飯は近江牛を食う!と決めている。
桜川の手前右手に、今にも朽ち果てそうな小屋がある。小窓が並び、ぱっと見シルやヘッダーに見える枠も付いている。もしや、古い2軸客車では? ここへまたくる理由ができた。
近江八幡では駅近くで昼食。当然、牛!

満腹で駅へ戻り、JRで守山下車。ベッドタウンなのか、駅前に団地がそびえ立っている。が、市の代表駅だ。なんだか威厳がないな。構内にはタキ(タンク貨車)が多い。貨物の取り扱いがあるらしい。
後続の新快速に乗る。西日本の新快速は久しぶりだ。メチャクチャ速い! ジョイント音が東京では聞けないテンポで響いてくる。
京都で奈良線快速に乗り換え、六地蔵へ。京阪六地蔵へ、意外なほど古い街並みの中を歩く。JRは土手下に駅があり、駅前も狭く新設駅然としているが、京阪は簡素ながらバスターミナルもあり格の違いを感じる。川縁ということもあり明るい雰囲気だ。
京阪電車 京阪の電車は外装も内装も緑で統一され、車体の断面が卵形で愛嬌がある。終点の宇治は真上をJRの線路が通っている。が、あちらには駅がない。仲が悪そうな敷設の仕方だ。ここも川の畔でいい雰囲気だ。
今来た路線を引き返す。黄檗ですれ違った電車を見て驚いた。丸屋根の電車が走っている・・・。京阪は車両を大事に使うのか?
木幡−六地蔵で、鉄道跡と思える築堤をくぐる。何の跡だろう?
中書島で乗り換える。雰囲気が小田急伊勢原に少しにている気がする。枚方市で下車。駅前はあまり広くないが、人も多く駅前も密集感がある。なのに特急は通過する。あくまでも「京阪」特急なのだ。
交野線に乗り換え、終点私市へ。難読駅名だ。ATOKでは出てこない。ハイキング帰りの客が多い。有名なコースでもあるのだろうか。駅前に細長く公園が続いているところを見ると、交野線はかつてはもう少し長かったのでは?という疑問がわいてくる。
戻って門真市へ。京阪の5ドア車に初めて乗る。昔新潟県に住んでいた頃、図鑑で京阪には5ドア車があることを知り、恐ろしいところもあるものだと子供心に驚いたものだった。今では6ドア車があるが。
混んでいるときは5ドアすべて使い、普段は間引いて3ドアで使用するようだ。すごいのはその3ドア運用時、締め切りドアの場所に座席が「降って」くることだ。寝台と似た要領で座席を天井付近に吊っておき、使用時に引き下ろすのだ。

門真市は駅前がごちゃごちゃしていて、近未来的な駅とミスマッチだ。ここからモノレールに乗る。高速道路と併走する。東京にはない車窓で、なかなか楽しい。南茨木の先で高架の単線鉄道が上をまたぐ。何だろう?
太陽の塔が見えると高架が寄り添い、遊園地が見えてきて万博記念公園駅に到着。24分間隔の支線に乗り換えるが、20分も時間があるのであたりを散策する。遊園地や公園帰りの人が多い。娘くらいの女の子が泣きながら父親と思しき男と歩いてくる。帰りたくないのかな?
支線の終点、阪大病院前ではすぐ折り返す。名前に違わず、目の前に大きな病院の建物群が見える。下は道路渋滞だ。こっちは空いているのに、なんだか滑稽だ。
山田で阪急千里線に乗り換える。阪急はバスターミナルもあって整備されている感じがあるが、モノレール駅はなんだか発展途上。
北千里へ。千里中央ほどではないがかなり賑やかで、開けている。と思ったら、駅裏に目を移すと団地が続いている。
折り返して天神橋筋六丁目で谷町線に乗り換え、大日へ向かう。長い駅名が多い路線だ。「野江内代」・「関目高殿」・「千林大宮」・「太子橋今市」と、冗談みたいな駅名が続く。都営大江戸線もこれに近いか。

大日では約2時間前に乗ったモノレールで今度は大阪空港へ向かう。それにしても腹が減った。空港で喰おう。
40分弱で大阪空港に到着する。カード決済でチケットを取ってある。大阪から自宅まで13,500円で帰れる。しかも2時間で。・・・すごいことだ。学生時代は普通列車をひたすら乗り継ぎ、8時間近くかけていたが・・・。
空港の食堂で飯を喰う。が、所持金が底をつきかけていることにここで気付いた。財布の中には2000円しかない・・・。恐る恐るカードでの支払いを申し出ると快くOK。よかった、これで蓬莱の豚まんがお土産に買える。
羽田行最終はB747−400。デカい。機内ではぼーっとして過ごす。羽田到着直前、ディズニーランドや台場が見えた。ライトアップされて美しい。
羽田からはいつものコース。京急で泉岳寺へ行き、都営浅草線で西馬込までは50分だ。
自宅には22:10着。いつもそうだが、飛行機で帰ってくると、身体だけ帰ってきて気持ちがまだ現地にいるような、変な気分になる。


行程 先頭へ

12/08(Fr)〜09(Sa)
大森2300-<<25A>>-品川2308>13-<E銀河/オハネ2566/L(EF651112)+E+9/5>-米原620-<ワ/701/2/1/近江>-625鳥居本653-<ワ/802/2/1/近江>-707彦根口730-<ワ/803/2/1/近江>-740尼子801-<ワ/804/2/1/近江>-822太郎坊宮前827-<ワ/1802/2/1/近江>-829新八日市841-<ワ/1701/2/1/近江>-844八日市847-<ワ/504/2/1/近江>-857桜川916-<ワ/226/1/1/近江>-923長谷野939-<ワ/226/1/1/近江>-957日野1024-<ワ/221/1/1/近江>-1032水口1058-<ワ/221/1/1/近江>-1127八日市1133-<ワ/801/2/1/近江>-1150近江八幡1303-<773T R/モハ220-48/6/3>-1314守山1323-<3335M NR/サハ223-2017/12/3>-1346京都1351-<2609M R/モハ117-2/6/4/緑帯>-1401(JR)六地蔵・・<>・・(京阪)六地蔵1413-</2723/4/3/京阪>-1422(京阪)宇治1430-</2823/4/1/京阪>-1444中書島1451-<E/6559/8/3/京阪>-1509枚方市1516-</2719/4/3/京阪>-1529私市1539-</2919/4/3/京阪>-1551枚方市1554-<E/6761/8/4/京阪>-1603寝屋川市1605-</5651/7/4/京阪>-1613門真市1621-</1225/4/3/大阪モノ>-1640万博記念公園1658-</1131/4/1/大阪モノ>-1704阪大病院前1706-</1631/4/1/大阪モノ>-1712万博記念公園1716-</1221/4/3/大阪モノ>-1718山田1731-</7882/8/3/京急>-1734北千里1744-</7862/8/4/阪急>-1813天神橋筋6丁目1814-</3399/6/5/大阪市>-1828大日1835-</1206/4/3/大阪モノ>-1910大阪空港2000-//<JAL #110/B747-400>//-2110羽田空港2122-<E/1713/8/8/京急>-2144品川2149-<<71SH>/1643/8/8/京急>-2151泉岳寺2153-<<41T>/5327-1/8/1/東京都>-2204西馬込