何となく高山線 2002.10.12〜13

本当は、広島へ行きたかった。
10月の連休にどこへ行こうかと思案していた9月初頭の時点では、10/14の対ヤクルト戦(広島市民球場で開催)がカープの今季最終戦だった。が、9月中旬にヤクルト戦がたて続けに雨で流れ、10/17(神宮球場で開催)が最終戦になってしまった。
どこへ行くか。って、どこへ?
『何となく「〜」』というタイトルが続いてしまうが、高山線でも行くか、むろん子連れで。

10/12(Sa)
今日は長女・歩美の運動会。例年であれば綱引きなどに参加する私だが、今年は写真撮影のみ。なぜか?
答えは、右足の甲が腫れて痛いからです。
数日前から腫れ、ひどいときは痛くて歩くのがしんどいくらいだった。医者に行ったら「蜂か織炎(ほうかしきえん)」と診断された。普段はなんのことはないような雑菌が、抵抗力の低下などで繁殖してしまうのだそうだ。
一時は出かけるのを断念しようかと考えたくらいだったが、薬のおかげで痛みが引いたのでやっぱり出かける。
夜9時、歩美と次女・智美を寝かしつける。妻は英語の勉強をするために近くのファミレスへ行っている。私が抱いているとあっさり寝る智美は10分で轟沈、程なく歩美も沈む。

家の中を掃除したり片付けたりしているうちに22:45になり、歩美を起こす。眠そうで反応が鈍く、目を離すと寝てしまう。着がえさせて準備し、23時過ぎに出かける。今晩の宿は夜行快速「ムーンライトながら」、先週乗ったばかりだが、今日は浅草線のダイヤ改訂があり、西馬込を出る列車の時刻が若干繰り上がっている。今乗ろうとしている列車も、先週より3分くらい早まっている。会社へ行く列車の時間がズレるので歓迎できない改正だ。私が便利になるわけでもなさそうだし。
五反田で山手線に乗り換え、品川からムーンライトながらに乗り込む。今日はコンパート席というちょっと個室っぽい席で、大きなテーブルがある。歩美を向かいに座らせると、タオルケットを抱いておとなしくしている。横浜到着までに二人とも眠ったらしく、記憶にない。

10/13(Su)
目がさめると刈谷、まだ暗い。歩美を起こし、降りる仕度をする。口にヨダレのあとがついてるぞ、歩美。
床に寝ている人がいるくらい混んでおり、この時期としては異例なのではないか?
6:01、名古屋の一つ手前の金山で下車する。すぐにやって来る名鉄の急行に乗ろうかと歩いていたらお供の口から「トイレ」の一言。今まで、6時間もトイレ付きの列車に乗ってて、何で今頃・・・。
トイレへ寄って、しばらくしてやってきた犬山線の急行に乗る。 朝日がまぶしい。いい天気だ。さすがに肌寒いが。
木造駅舎が有名な布袋へ立ち寄り、鵜沼から高山線へ。わりあい混んでいる。ここで、持参のおにぎりで朝食にする。5個持ってきてあるが、念のため鵜沼の駅前にあったコンビニで2個買ってある。3個を歩美、4個私が平らげる。いやはや、会社の同期より食べるんではないかと、この5歳児は。

上麻生を過ぎ、一気に山深くなり渓谷も迫力を増す。歩美と車窓を眺める。ゆっくり進むので景色が見やすい。
温泉地の下呂で大勢乗ってきた。みな観光客のようで、おそらく高山までこのままみな行くのだろう。
歩美は隣りの若い女の人に昨日の運動会のことをまくしたてている。誰かに話したくてしょうがないのだ。が、個有名詞が多いので相手が解釈不能。ポイントポイントで、彼女の機嫌を損ねないよう私が補足する。相手の連れの若い男がつまらなそうにしている。悪いことをした。。。
高山で猪谷行に乗り換える。土産をさがそうと売店を覗いてみたが、パッとしないので引き上げる。富山でさがすとしよう。
飛騨古川で半数の客が下車し、程よい空き具合で列車は進む。歩美は靴を脱いで紙とぺンでお絵書きを始めた。10時を回り、小腹が減ったのか持参のスナック菓子をつまみながら。
猪谷で富山行に乗りかえるが、経験上この富山行はトイレがない。歩美にトイレへ行くよう伝えておく。果たしてトイレはなく、胸をなで下ろす。

富山に12時過ぎに到着、駅ビル売店で土産を物色していたら、歩美の姿が見えなくなった。あたりにはいないようだ。泡食ってフロア中2回も巡って捜し回り、やっと見つけた書店の絵本コーナー。思わず叱ってしまう。このあとは列車少ないんだよ!日程苦労したんだよぉ!
昼時なので弁当を買う。富山の駅弁といえば「ますのすし」、ちょっと奮発して歩美の分も買う。5歳児と29才が2つのますのすし、多すぎると思われるかもしれないが、我が親子には丁度いい量なのだ。
案の上、歩美は一つ平らげた。我が娘ながら、その胃のキャパシティに敬服する。
泊を過ぎ、車窓に日本海が広がるようになる。歩美は車内に乗り合わせたおばさんに呼ばれ、一緒に車窓の海を眺めている。みかんをもらってご機嫌だ。おばさんは糸魚川で降りていった。
浦本・梶屋敷と下車する。歩美は落ちている虫の死骸に妙に弱く、枯れ葉を見ただけで恐れおののき、顔が引きつっている。

梶屋敷の駅からは海が近いので、時間もあるしちょっと行ってみる。丸い石が一面敷き詰められた石の浜で、歩美と生き物を探して遊ぶ。季節外れの海遊び。日差しがけっこう強く、暑い。
20分ほどで戻り、列車で有間川へ。今度は近くの港湾施設で海遊び。ヤドカリやイソギンチャクを初めて見た歩美、怖くて触れない。
さらに列車で谷浜へ移動する。ここは砂浜で、波とたわむれる歩美を観たり追っかけまわしたり写真撮ったりと、なかなか楽しい時間を過ごす。彼女も相当楽しいらしく、キャッキャ言って走り回っている。見事な夕焼けを眺め、30分ほどしっかり遊んで直江津行に乗る。

直江津からは特急はくたか号。在来線最高速の160km運転を堪能する。少し蜂か織炎が痛む。
越後湯沢で新幹線へ乗り換え。ちょうど夕飯時なので弁当を買う。売店で歩美に選ばせたら、イクラの載ってる弁当を指さした。去年の夏に伊東で怒られただろー!!見たいのと食べたいのは別モ・ノ!!
幕の内弁当を二人でパクつく。ご飯がまだ暖かく、旨い。おかずがどんなに豪華でも、メシが不味い弁当は触手が動かない。
東京・新橋で乗り換え、自宅最寄りの西馬込に20:30ころ到着。歩美は海遊びがえらく楽しかったらしく、盛んに妻に話している。連れて行って良かった。

古風な飛騨金山駅

くつろぎの空間

昼食

虫怖い・・・

転ぶぞ

晩飯

おっかなびっくり

フラダンスもどきin日本海

夕日の中で