初海外・台湾 2002.11.29~12.02

私は海外に行ったことがない。
行きたい国、もとい乗りたい列車や見てみたい建物はたくさんあるが、これまで行こうとはなぜか思わなかった。
が、国内の鉄道をほぼ乗り終わった今年、外国の鉄道に無性に乗りたくなり、1月から貯めていた500円貯金が7万を超えたので、近場で敷居が低そうで、以前から行ってみたかった台湾に行くことにする。
初海外だが、妻とも友人とも休みが合わず、一人で行ってきまーす。

11/29(Fr)
西馬込9:45発の列車で出発。支度を全くしていなくて、直前までドタバタしていた。今朝もいつものように子供を送り、簡単に家の中を片付けていたら、髪を洗う時間が無くなった。
荷物はリュックサックひとつにまとまった。まあ、衣類以外は持っていくものもないのだが。
日暮里から京成のスカイライナーで成田空港へ。メモ帳を買っておく。このメモ帳が、向こうでは大活躍することになるのだが、このときはZAURUSの代替くらいにしか考えていなかった。
空港へ着いたはいいが、何をしていいやら全くわからない。指示されていたGカウンターに行ったが、人影まばら。いいのかなぁ、これで。
無事航空券は手にし、モノレールとも列車とも新交通システムともつかないような変な乗り物で搭乗口へ。航空機の修理とやらで出発が20分遅れ、14:30出発。機内食を食べて居眠りをしていたら陸地が見えてきた。台湾だ。やたら池が多い土地だな。
降り立ったはいいが、どこへ行ったらいいのか全くわからないのでとりあえず人について行く。何も考えず並んだら、そこは中国国籍のある人専用で、係員に誘導される。
無事に現地旅行社の方に会えた。王さんとおっしゃるのだが、日本語がとても上手で、在日経験があるらしい。いろいろ教えてもらう。どうやら今回使ったツアーでは、今日の参加者は私一人だったようだ。
リムジンバスで台北へ。渋滞していて1時間は掛かりそうだという。

台北車站(国鉄台北駅)からタクシーに乗り、10分くらいでホテルに着く。チェックインを済ませて荷物を置き、ロビーに出る。王さんの帰宅経路に士林(シーリン)夜市があるので、途中までご一緒してもらう。
MRT(地下鉄)を乗り継ぎ、士林夜市の最寄り駅、剣潭(チェンタン)で下車。すごい人だ!圧倒されながら歩き回り、『PRADA』が『PANDA』になっているバッタもののバッグが売っていたりするのを眺める。素人目にはそっくりだ。
小腹が減って入ったバラックな店で排骨麺線という麺を食べる。なかなか旨い。排骨にそうめんみたいな細い麺が入っている。
腹が満ちたところで、書店に入り時刻表を探す。が、ない。店員に『火車時刻表』と書いたメモを渡したら、どこかへ電話して聞けというようなジェスチャーで返された。電話で話が通じれば、ここへは来ないんですが。。。
また腹が減ったのでワンタンらしい食べ物を食べ、スイカのジュースを飲んで剣潭駅へ戻り、時刻表を探しに台北車站へ。雨がぱらついてきた。
地下改札の係員にまず聞いたら、上を指さされた。地上の案内所で聞いたら、返ってきた言葉は『セブンイレブン』。私の斜め後ろにセブンイレブンが確かにある。行ってみると、あった、『旅客列車時刻手冊』。25元を払って買う。一緒にICテレホンカードも買っておく。さっき日本に電話しようとしたが、カードしか使えなかったのだ。これは200元。
自宅と友人に電話してホテルへ帰る。途中のセブンイレブンでハイネケンとソーセージを買って戻る。64元、安いなあ。
シャワーを浴びてビール飲んでくつろいでいたら、ホテルの従業員らしいオヤジが現れた。お茶を持ってきてくれたようだ。礼を言うとたどたどしい日本語ながら『20歳の娘が15000円だよ』・・・。丁重にお断りする。そういう日本人が多いことの証左か。。。
それにしても広い部屋だ。ダブル幅のベッドが二つある。スリッパも4足あるところを見ると、最大4人で泊まれるのか?

11/30(Sa)
6:15に起きて、寝癖でボサボサの髪を直して二階のレストランへ朝食をとりに降りる。バイキングだが、あんまり旨くない。。。
早々に引き上げ、最寄りの国鉄駅、萬華(ワンハー)駅へ向かって歩き出す。今日はこれから、台北の北東にある短いローカル線、平渓(ピンスィ)線へ行ってみる。渓谷が美しいらしい。

7:10過ぎに出発。スクーターがひっきりなしに通り過ぎる。忙しそうだなー、と思うと、道に出ている屋台の椅子に腰掛け、おかゆをすする人もいる。
近く台北市長選挙があるらしく、街宣カーやスクーターがよく通る。昨日はティッシュをもらった。選挙権があるわけではないんだけど。
乳児が誤って麻酔薬を注射され、7人中一人が死んだらしい。残りの6人も危篤状態だと、新聞の字面からは読みとれる。漢字圏だと、何となく言わんとしていることがわかって助かる。
やたら立派な萬華駅で、平渓線列車の始発駅となる瑞芳(ジューファン)駅までの莒光(シュークワン)号(準特急列車)のきっぷを買う。メモ帳に『往7:45 莒光 →瑞芳 今天』と書いて出したら、『ナンマイデスカ?』と日本語で聞かれた。1枚であることを伝え、無事きっぷを手に入れた。これからは枚数も書かなきゃ。
初めて買った外国の列車のきっぷ(正確には昨日MRTのきっぷは買っているが・・・)。まじまじと眺めていたら、『無座』の文字が・・・。台湾では特急(自強(ズーチャン)号)・準特急(莒光号)・急行(復興(フーシン)号)は全席指定なのだが、満席時は座席が無いことを承知のきっぷが発売される。どうやらこれから乗る莒光号は満席のようだ。1時間、座席無しか。。。
やってきた莒光号はディーゼル機関車牽引の客車列車。車輌もちょっと古い。ドアが自動でないので、走行中も開けておけるようだ。案の定、座席は埋まっているので、車端の足置きに腰掛ける。ちょっと尻が痛いが、立っているよりいくらかましだ。
前の席に座っているおばさんが、盛んに私に話しかけている、というより訴えているのだが、全く、何一つわからない。困った顔をしていたら、別のおばさんが『言葉わかんないらしい』とそのおばさんに言ってくれて(たぶん)、助かった。とりあえずシェシェと言っておく。
瑞芳では大勢降りて、みな平渓線ホームへ向かう。何か催しでもあるのか、ローカル線にしては混んでいる。若い人が多く、みなデジカメを持っている。
一日乗車券らしきものを売っているが、普通にきっぷを買ってみたいので一度駅前に出て、『往9:03 →菁桐 今天 1張』と書いて出す。無事きっぷが出てきた。これで正しいかわからないが、とりあえず通じるみたいだ。
平渓線の列車は新しいディーゼルカーで、車内は転換クロスシート、日本なら特急用車だ。台湾でも急行にあたるらしく、『復興號』と書いてある。当然、料金は急行列車並だ。
瑞芳から、途中の三貂嶺(サンティァオリン)までは東部幹線を通る。この三貂嶺駅、木造っぽい妙にアンティークな駅舎で、近くを川が流れていて良い雰囲気。降りてみたい駅だ。
山間を進む。途中の大華(ターハー?)駅は、崩れてなくなってしまいそうな雰囲気の簡素な駅舎がある。急に沿線に人がいるようになり、滝が見えてきた。これが十分(シィフェン)瀑布という景勝地らしい。
十分駅で、ふと見るとタブレット交換をしている。懐かしい、久しぶりに見た。日本ではなかなか見られない光景になった。
何分か遅れて、終点の菁桐(チントン)着。懐かしい雰囲気の木造駅舎が建っている。乗り合わせた客は、思い思いの方向へ散っていき、すぐに駅前は静かになった。あたりをぶらつき、新鮮そうな色つやの豚肉の脇に転がる豚の首にゾッとしながら戻り、小腹が減ったので駅近くの屋台で排骨麺を食べる。『パーコーミェン』って言ったのに、一発では通じなかった。。。にわか仕込みではさすがに無理か。。。
戻る列車に乗る。クーラーが効いていて肌寒い。十分瀑布のあたりをよく見ていたら、列車すれすれを人が歩いている。施設の入り口がなぜか線路を向いている。謎だ。。。
再び三貂嶺から東部幹線に入り、いくつかトンネルを掘りなおした跡などを見ながら瑞芳着。平渓線に乗って瑞芳に戻ってくると、この街がとても都会に見える。駅前へ出てみる。ここでも屋台が並び、大声で野菜を売るオヤジがいる。やたら活気があって楽しい。大判焼きみたいなのを売ってるので1個買って食べる。7元、25円くらいか、安い。

歩きながら食べて駅へ戻ると、乗る予定の列車が10分くらい遅れている。この後は、台北の南、新竹(シンチュー)から内陸へ延びるローカル線、内湾(ナイワン)線に乗るつもりなのだが、新竹での乗り換え時間が10分くらいしかない。大丈夫かな?
しばらくして、遅れていた列車が入線してきた。自強号だ。先頭と最後尾が電気機関車で、かなり長い編成だ。にもかかわらず座席はほぼ埋まっている。
私の座席にはすでに客がいたので、きっぷを見せて代わってもらう。ピッチが広くなかなか快適。日本の特急と比べても遜色ない。車内の電光掲示板を眺める。漢字なので何となく意味がつかめる。深夜に運転している自強号は、運賃が割引になるらしい。車窓を眺めていて気づいたが、レンガ積みの建築や壁が非常に多い。ちょっと古そうな建物は、ほぼ例外なくレンガだ。地震には確かに弱そうだ。

新竹にはほぼ定刻に到着。結構大きな街のようで、見慣れたマークの百貨店、そごうと三越を見かける。結局弁当の車内販売は回ってこなく、買いそびれた。帰りに回ってくると良いけど。向かい側のホームに、平快車(普通列車)が停まっている。古ぼけた客車が長く連なっている。狭い窓がズラリと並んだ外観が、日本の古い客車を思い起こさせる。夢中で写真を撮って、駅前へ出て駅舎の写真も撮っておく。新竹の駅舎は、日本統治時代に建てられた立派な建築で見応えがある。
そんなことをやっていたら内湾線の発車時刻が迫り、混雑する自動券売機に並ぶ。3分、2分、、、やっと番が回ってきた。コインを入れる。が、戻ってきてしまう。なぜだぁ!?何度入れてもダメだ。
発車時刻だ。。。列車は無情にも薄い紫色の排気ガスを上げながらホームを離れていく。
次の内湾線は1時間半後、これで往復して台北へ帰ると、22時近くなる。しばらく考えて、安いと聞いていたタクシーで終点の内湾まで行ってみることを考えた。
早速、駅前でたむろするタクシーの運ちゃんに筆談で値段を聞く。『→内湾火車站 多少錢?』
タクシー運ちゃんは700とメモに書いた。700元か。。。日本円で2500円くらいか、内湾まで30Km、日本の感覚だと安いんだけど、相場がわからん。。。
15時までに着くか聞いたら、どうやら着くことができるらしい。いってみよう。タクシーに乗り込む。エアコンが無くて、少し暑い。
埃っぽい街を抜けて、無料の高速道路を経由する。内湾線は新竹から東へ延びているのだけれど、タクシーはしばらく北上を続けたので、うまく伝わらなかったかと心配になってしまった。
わりに日本っぽい景色の中飛ばし、内湾の街の入り口らしきところを通る。なぜか大きな駐車場があり大型バスなどが停まっていて、屋台も出ている。駐車場でバスを停めてみんな何をやっているのか、全然わからない。しかも、こんな田舎で。。。
内湾の町中へ入って、理由が少しわかった。市らしきものがたっているのだ。内湾駅前の通りを数百メートル、屋台が並んで人でごった返している。その中を進み、内湾駅へ到着。700元を払ってシェシェと言い、降りようとしたら止められた。よくはわからないが、どうやら、列車は上便だからタクシーで戻れと言っているようだ。『我欲、火車乗車』などと、ワケのわからない漢字の並べ方だがメモに書いたらわかってもらえて、降りぎわに『アリガト』と言われた。いや、こちらこそアリガト。
さっき乗り遅れた列車が到着した。どっと人が降り、小さな駅舎は大混雑。それでなくても次の新竹行きに乗る人の列でごった返しているのに。。。
とりあえず新竹までのきっぷを買っておく。やけに人が多いと思ったら、同じバッチを付けた人がかたまっている。団体ツアーの客のようだ。内湾はちょっとした行楽地なのかもしれない。
通りに出てみる。色々売っているが、何しろ人が多い。黒糖パンみたいなものが売っていたので、おなかも減ったし買って食べる。15元。なんか妙に旨く感じる。
駅に戻ると、さっきの団体はすでに列車に乗り込んでいて駅舎内はがらんとしている。出札口の脇にスタンプを発見!初・海外スタンプだ。
新竹行きは15:05に発車。混雑していて座れない。途中にスイッチバックかと思うような構造の駅があり驚く。小さな子供が泣いていて、次女の智美を思い浮かべる。子供の泣き声はどこも一緒だ。

新竹で台北までの自強の切符を買い、ホームで待つ。平快車が入ってきて、荷物車にスクーターを積み込んでいる。206分遅れだとホームの掲示板に書いてあるが、わりあいのんびり積み込んでいる。
自強に乗り、居眠りしながら台北へ。結局今回も弁当売りは回ってこなくて、買い搊ねた。明日は買えるだろうか。
弁当にありつけなかったので、腹が減っている。とりあえずMRTで忠孝敦化(チョンシャオトンハー)へ行き、ブランドショップ立ち並ぶ中、有吊らしいお茶屋さんへ行って、筆談で何とかおみやげのお茶を買い求める。最近中国茶に凝っている。会社の同僚に教わったのだが、あれはうまい。香りがたまらない。
何となく町中をふらふら歩き、屋台の多い一角を覗く。地元の方の食事場といった風情で、薄暗くにぎやかではないが人々に密着した感じがある。が、酒を飲んでいるような方が多いのでちょっと怖くなり、早足でその場を後にする。
近くのMRTの駅まで歩き、ホテルへ戻って荷物を置いて、近くの屋台で夕食。牛肉麺を頼み、薄暗い屋台の椅子ですする。雨が降ってきた。昨日もそうだが、昼間は良くても夜になると雨が降る。人通りがほとんど無く、暗いが、上思議と落ち着く。
暇そうにしているジューススタンドでジュースを買い、近くのインターネットができるような雰囲気のゲームセンターへ行く。若い店員が英語で話しかけているので少しはわかるが、こっちは『Internet OK?』とか『How much? 1hour』とか、適当に抜かしているだけなので失笑を買う。くっそー、悔しい!
無事40元を払ってPCの前へ案内された。が、当然ながら漢語のWindows、しかも制限がきつく、IEの日本語パックのインストールができない。仕方なく、Hotmailのアカウントを英語で取得、ようやくメールができるようになる。
セブンイレブンでビールを買ってホテルへ戻り、ゆっくり風呂に浸かる。左の股関節が痛い。持病みたいなもんだが。それにしても疲れたー。NHKの衛星放送でチャゲ&飛鳥が歌っているのを見ながらビール飲んで寝る。

12/01(Sa)
6時に起きる。すっげー眠い。頭洗ってホテルの朝食へ。何気なく取った煮物が臓物っぽくて朝から気持ち悪い。
支度して7:05に出発する。今日はMRT西門駅から台北車站へ向かう。なんだか清々しい。道端でお茶をすするおじいさんの足下で犬が寝ている。そういえば、猫や犬がやたら多い。道には彼らの落とし物も多い。何度か踏みかけた・・・なんだ、ちっとも清々しくない。
台北車站で7:40発の自強に乗ろうかと思ったが売り切れ、次の7:55発にする。今日こそ弁当にありつけるといいな。
ホームで列車を待っていたら、満席だった7:40発の自強が入ってきた。古い分散動力型の電車で、見た目が古くさい。ドアも手動で、動き出した列車におばさん二人が飛び乗ったのには驚いた!
昨日来た新竹を通る。YAMAHAの工場があり『山葉』と書いてある。なかなかいい当て字だ。
車内販売が来たが、弁当を積んでいない。。。これは、今回は食べられないかな。帰りがラストチャンスだ。
竹南を過ぎ、景色が鄙びてきた。苗里(ミャオリー)の駅は古そうだ。近くに鉄道車輌を展示してあり、楽しそうだ。アメリカンスタイルのディーゼル機関車や電気機関車、木造客車から果ては貨車まである!
彰化(ジャンハー)で下車する。駅前に椰子だかシュロだかが立ち並んで、南国っぽい。とても暖かく感じる。自強の車内がエアコンの効きすぎで寒かったからかもしれないが。
結局弁当を食べられなかったので、駅前の食堂で魯肉飯(ルーローハン)を軽く食べる。旨い。
ここから集集(シーシー)線の起点である二水(イースイ)までは電車に乗る。電車は初めてだ。自動券売機できっぷを買い求める。今度は無事コインを認識してくれて購入できた。ホームでしばし待ち、韓国製の青い電車に乗り込む。中は山手線のような座席配置だがトイレはある。
地元の方々の乗り降りや田園風景を眺めながら二水着。ここもなかなか味のある駅舎が建つ。券売機で集集線の終点、車埕(シューチェン?)までのきっぷを買ったところで、フリーきっぷらしきものを持っているカップルを見かけた。見れば掲示板にもそれらしいことが書いてある。失敗!
早速窓口に並び、今買った切符を差し出して払い戻しを意味する退票(トゥアイピャオ)と言ってみる。全く通じない。筆談で払い戻し、『集集線一日週遊券』と書いて出し、無事にフリーきっぷを手にした。発音が難しい。
昨日乗った平渓・内湾線と同じタイプのディーゼルカーが停まっている。早速乗り込む。となりを復興号が通り過ぎる。ドアが開けっ放しで気持ちよさそうだ。一度あんな感じで乗ってみたいな。
列車が走り出した。台湾中部に来ているせいか、椊生がもろ『南の国』で、あたりはバナナの生産地らしくバナナの木ばかりになる。
集集はやけに人が多い。大がかりに市が開かれているようでとてもにぎやかだ。鉄道記念館らしきものもあり、駅舎も木造で良い雰囲気。是非降りてみたい街だ。
終点の車埕にも大勢の人がいた。昨日から3つのローカル線に乗ったが、どこも混んでいた。土休日はローカル線は行楽客で混むものなのかもしれない。
車埕は古い機関庫のような建物の中で、市が開かれていた。星座のキーホルダーがあったので、子供と妻の3人分を買う。3つで100元、安い。。。
お金を払うとき何か言われたがさっぱりわからず、首かしげたら『シェシェ』と言われた。後で知ったのだが、キーホルダーには吊前を入れてもらえるようだ。もったいない、入れてもらえば良かった。
担仔麺で軽い昼食。臭いがきついなーと思ったら、臭豆腐がでーんと入っている。臭いをかがずに挑戦してみる。おぉ、なかなか旨い。味のしみた煮物の厚揚げみたいだ。が、同じく入っている香菜は私は苦手で、苦しい。
駅のベンチでぼーっとして過ごす。高い山に囲まれた、深い谷に駅があることがわかる。どこからか、聞き覚えのあるメロディーが流れてきた。『浪花節だよ人生は』だ。当然台語の歌詞だ。どうやらカラオケのようで、順番待ちであたり一面に響き渡る大音量で歌っている。気持ちよさそうだな。
1時間半ほどで戻る列車に乗り込む。発車間際に団体さんが現れ、列車は大混雑。20分遅れてようやく出発した。当然立ちどおしたが、居眠りしてひざがかくっと折れてしまった。間抜けな日本人だ。
25分遅れで二水着。来るときは彰化~竹南間で山側を走る路線に乗ったので、今度は海側を走る路線を経由したい。次の海側を走る優等列車は二水に停まらないので、停まる員林(イーリン)まで先発の復興号で向かう。券売機で座席なしのきっぷを買い、ホームで列車を待つ。昨日新竹で券売機にコインをはじかれまくったのは、別に特別なことではないようで、見れば多くの人がコインを受け付けてもらえていない。
遅れてやってきた復興号に乗る。混んでいて車室に入れず、ドア開けっ放しの風通しいいデッキで、満員電車さながらの時間を過ごす。
員林で下車、海線を経由する復興号のきっぷを買おうとしたが、時間がよくわからない。何しろ遅れているらしいし。それならと、電車で彰化へ向かう。これも大混雑で、まるで山手線だ。
彰化は窓口に長蛇の列。弁当なんて言ってる場合ではなく、なんと今日の上下列車は座席完売らしい。台北まで3.5時間、立ち通しなのかな。。。さっきの車埕から、6時間立ち通しか??
やってきた海線経由の復興号に乗る。今度は車室に入れ、立ちながら車窓を眺める。が、すぐに暗くなり、それもできなくなってしまった。停まる駅々の様子が楽しいのが救いだ。
弁当を売りに来た。。。実に残念なことに、今回は弁当は手にはいるのに座席がない。泣く泣く諦める。ついていない。
幸運にも新竹で座席が空き、腰掛ける。足が腫れてパンパンなのがわかる。程なく眠くなり、2時間熟睡で21時過ぎ、台北着。
MRTでまた剣潭へ。初日にいった士林夜市をまた見て歩き、カキ入りオムレツを食べる。これが結構旨い。癖が無くて日本人好みな気がする。次に初日にも食べた店でワンタンをすすって、次は牛排。つまりステーキで、プレートからはみ出さんばかりの肉が、パスタと目玉焼きに載っかってきた。パンとスープとお茶がついて130元。さすがに腹一杯になり、近くでのジューススタンドで喉を潤す。旨かったー。
隻連で下車、遅くまでやっている土産物屋へ行き、お菓子とお茶を買う。日本語が通じる上に日本円で払えた。
西門へ戻り、昨日のインターネットができる店へ行く。店員が昨日と同じで、笑いながら『1Hour?』と聞かれたのでこっちも笑いながら『Yes!!』と40元をテーブルに出す。
メールしたりして、ホテルに23:40着。シャワー浴びて台湾ビールを飲んで寝る。

12/02(Mo)
7:30に起きる。まだ眠い。ホテルの朝食は昨日で懲りたので、近くのお粥屋さんを目指して外へ出る。が、店が開いてない。。。昨日は7時頃はもう開いていた気がするが。。。
あたりをぶらぶら歩く。車もスクーターもバスも、ひっきりなしに通る。良く事故らないものだと感心する。夫婦かカップルか、二人乗りの後ろに乗っているのは女の人が多い。が、スカートでスクーターに跨るのは違和感あるなあ。空気が悪いとは聞いていたが、スクーターに乗っている人は大半が大きなマスクを付けている。
近くの店で餅らしいものを焼いて売っている。これとカフェオレを買って朝食。よく言えばオープンカフェ、実のところ屋台みたいなものだ。
日本の餅と違って粘りがないものだが、甘辛いタレが付いていて旨い。カフェオレも妙に濃くて旨い。
食べ終わってまた歩き出し、バス停を見ると剣潭を通って北投へ向かうバスがある。しかもこの系統、やたら頻繁にやってくる。これがあると知ってたら、使ったかもしれないな、楽しそうだ。
近くの老松公園という小さな公園でベンチに座り、ぼーっとして過ごす。太極拳をラジオに合わせてやっている集団、バドミントンを楽しむ夫婦、なんだか健全な公園だなぁ。
さて、旅行社の方とは11時にロビーで待ち合わせ。まだ2時間はある。シャワー浴びて荷物を整理して過ごそうか。
10時過ぎにチェックアウトし、時間があるのでコーヒーを飲む。言葉が全く通じないので、ひたすらメニューを指さす。情けない。
突然、あたりに太鼓の音が鳴り響いた。何事だ??しばらくすると音の主が現れた。市長選挙の立候補者だ。隊列をなして手を振っている。日本なら怒られそうな音量だ。
目の前にお茶屋さんがあるのでいってみる。日本語が達者なおばさんが、お茶の入れ方・楽しみ方を教えてくれた。お子さんが千葉の大学に留学中だそうで、成田からの行き方などを聞かれた。歳を聞かれて29と答えたら、若いねーといわれた。ありがとう。商売トークでも嬉しいです。このおばさんも見た目40~45位に見えるが実際は55だそうで、若いなあ! 中国茶飲んでるからよ、とのことだ。
結局烏龍茶を7~8杯、ジャスミン茶まで頂いた。旨かった。『いい香り』は『好香(ハオシィェン)』、飲み物が『おいしい』は『好喝(ハオフー)』、たべものが『おいしい』は『好吃(ハオツー)』というのだそうで、何度か練習、とりあえずこれだけは覚えた。お茶と茶器を何点か買う。
11:10、10分遅れでホテルのロビーに戻ってきたら旅行社の方に渋い顔をされた。すみません、遅れて。。。
タクシーで台北車站のバスターミナルへ。110元で空港まで行けるようだ。お茶をたくさん飲んだせいか、トイレに行きたくなってきた。うう、苦しい。
町中で、当てたか当たったか、バスのドライバーが降りて行ってしまって何か口論している。わー、日常茶飯事なのかな、こういう事は。
空港ではトイレへダッシュ。助かった。王さんに航空券の受取場所教えてもらい、無事手にする。別れ際は『再見!』。おお、これはわかった。聞いてわかった唯一の言葉。こちらも『再見』で返す。
喫茶室でコーヒーとサンドイッチで軽く昼食。これで180元、昨日の牛排とワンタンより高い。これで手元の残りは73元。
出発ロビーでぼーっと過ごす。まだ早いのか、空いている。ふと飲み物の自動販売機を見ると、『ROOT~』と書いてあるコーラのような缶が入っている。試しに買って飲んでみる。・・・ルートビアだ。。。沖縄で飲んだあの味だ。話の種にもう1本買って荷物に突っ込んでおく。これで残りは23元。
帰りの便は747、成田経由のホノルル行きだそうだ。飛び立ってすぐにまたトイレに行きたくなる。恐るべし烏龍茶。
台湾ビールが回ってきたので頂く。読むものがないので台湾の時刻表を眺めながら飲む。機内食は牛丼のような料理で、まあまあ旨かった。
成田に18:30頃に到着、成田エクスプレスで東京へ。料金高いし割引もない特別な列車なのだが、乗ってみれば何のことはない、普通の特急だ。スカイライナーの方がいい。安いし。

初・機内食

飛んでる

広すぎな部屋。。。

朝の台北

無座券

莒光号車内

瑞芳駅

サークルK発見

菁桐に停車する列車

日本風な菁桐駅舎

十分瀑布かな?

瑞芳駅前

電車

自強号!

これが平快車

平快車、ドア開けっ放し

平快車車内

新竹駅は威風堂々

新竹そごう

平快車への荷物積込風景

彰化駅

集集線フリーきっぷ

集集線の車内

終点・車埕駅

市でカラオケ?