西日本周遊2 2000.7.21〜7.28
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7/27 (Th)
4:40に目覚ましで起きる。宿に泊まったのに、今日が一番朝早くから出かける。5000円くらいで泊まれるにしては、駅から近く、部屋も良いホテルだった。また利用してみたい。
今日の朝は南海の支線を乗りつぶす。5:05発の始発難波行きに乗り出発。みさき公園の手前で、ホームの跡を通過する。何の駅の跡だろう?
そのみさき公園で乗り換え、まずは多奈川線へ。友ヶ島への船が出る深日港駅は、レトロな雰囲気でいい感じだ。終点多奈川は4分で折り返す。行きは私一人だったが、戻りは結構客が乗ってくる。大阪へ通う通勤客だろう。
次は加太線へ。紀ノ川まで戻って乗り換える。本線と加太線の分岐は、複線を強引に分けていて路面電車のようだ。加太の手前の海に、人が大勢いる。海女さんかと思ったが、皆ボードを持っている。
結構古い駅舎が多い。二里ヶ浜など、好みの雰囲気。加太もいい感じ。海に近いせいか、少し伊予鉄道の高浜に似ている気がする。南海は古いままの駅舎がまだたくさん残っているようだ。
雨がわずかにぱらついている。今日は紀伊半島を一周するので、晴れわたるのを期待しているのだが。
少しウトウトしながら和歌山市駅へ戻り、JRに乗り換えて紀和で下車する。立派な駅舎だが、荒れ果て、側線ははがされ、駅前は閑散としている。古い木製のベンチに腰掛け、列車を待つ。
和歌山で南海貴志川線に乗り換える。本線から離れているあたり、西武多摩川線に通じるものがある。乗った列車は途中の伊太祁曽止まりで、終点まで行ってみる。読めない駅名だ。車庫を併設しているが、駅舎はこぢんまりとしている。駅員の愛想があまり良くないのが気になる。あたりは道が狭く、かなり田舎の風情だ。ミカン畑が見える。そう、ここは和歌山県なのだ。
後続の列車に乗り、終点貴志に着く。待合室に一枚の絵が飾ってある。
「みどりのでんしゃさようなら」
描いたのはH7.3になっている。旧型車引退の時、地元の小学生が書いたもののようだ。
折り返しの列車に乗り、うつらうつらしながら和歌山へ戻る。駅の喫茶店でモーニングの遅い朝食。腹ペコなので何もつけずにレタスが旨い。
乗った紀伊田辺行きは5分遅れの9:50発車。列車が少し遅れ気味のようだ。
有田鉄道
藤並下車。春は涙を飲んだ有田鉄道にやっと乗れる。入線してきた元・樽見鉄道のレールバスに乗り込む。客は私一人・・・。二軸の荒れた乗り心地、廃墟のような途中駅。来て良かった。
金屋口構内には、廃止された蒲原鉄道(新潟県)からはるばるやってきた貨車たちが留置されている。昔五泉を通ると、走り装置を外され今にも土に還りそうな貨車がいたのを覚えているが、まさかここで、しかも車輪付きで再会するとは。同郷モンだ。
折り返しの列車は午後までないので、バスで藤並へ戻り、御坊行きに乗る。ミカンの段々畑がそこかしこにある。
レトロDC
御坊で紀州鉄道のレトロDCに乗る・・・あれ? レールバスがいる・・・。古っちいディーゼルカーは?
何と、中古のレールバスに置き換わっていた。ショックだ・・・。かなり痛んで疲れ果てていたのでやむを得ないのかもしれない。
最近レールバス(富士重工の軽快2軸DC)の再就職が目立つ。最初の導入先がボギー車を新製し、お払い箱になった2軸が経営の厳しい非電化私鉄に流れて来ている。今乗っているこいつはどこから来たのだろう。「神姫」という銘版が貼ってあるということは、三木か北条あたりが親元か。
学門で降りる。名前はいいが、ホーム片面の簡素な駅だ。町並みの中を線路を頼りに紀伊御坊まで歩いてみる。すると、いた。キハ604、レトロDC。側線に入り、車止めを噛まされている。心なしか寂しそうだ。もう走ることはないのだろうか・・・。
レールバスで御坊へ戻り、紀伊田辺行きに乗る。和佐手前で、複線化で放棄された鉄道橋を車道として利用しているところがある。通ってみたいが、狭くて行き違いはムリそうだ。印南手前で蛙をモチーフにした鉄橋をかすめる。蛙の目がエロ目でイヤだ。センスを疑う。
魅力的な駅舎が多い。御坊−紀伊田辺間の途中駅で、改築されている駅が全くない。
田辺で新宮行きに乗り換える。ワンマン・トイレなしの表記を紀和駅に貼ってあった時刻表で見かけ、ヘボな車両と覚悟はしていたが、何と105系! 名車165系の代替で105系? 全然代替になってない・・・。快適だった紀勢線の旅は思い出になった。
田辺以南も駅舎の改築は少ない。周参見が改築中だった他は、驚くほど木造駅舎が残っている。見老津は目の前が奇岩連なる海岸線、降りたい駅が増えた。江住も同じ。駅舎の腰に石の装飾が巻かれている。このあたりは古い瓦屋根の建物が多い。何故だろう?
和深で4分停車。飲み物を買うついでに駅前へ出てみた。駅前に大きなシュロの木が2本、駅裏には海岸が広がり、ここにもボードを担いでいる人が大勢いる。田子は目の前が千畳敷だ。歩けるならば一度歩いてみたい。
紀伊有田で予想外に9分停車。トイレがてら出てみる。幾分山間に入ったところにある駅で、海は全く見えない。
ついに串本までで駅舎が改築された途中駅は周参見のみ。早めに一度じっくり来てみよう。
串本で下車し、空腹なので近くのラーメン屋「龍伯」に入る。ラーメン+ミニ焼肉丼を頼んだが、旨い! ラーメンも丼もハイレベル! 今度串本を訪れたときも、是非寄ろうと思う。店に居合わせた外人さんが、私の焼肉丼を指さし「アレ、クダサイ」とやっているのには笑った。
ここから新宮まで、久々にオーシャンアローを使う。串本から乗る客は私一人だが、降りるのはまさか!と思うような人数だ。ガラガラになった自由席で車窓を楽しむ。また雨がパラついてきた。古座を過ぎ、また奇岩連なる風景になる。ここも千畳敷のようになっていて歩けそうだ。
水がとてもきれいだ。薄い緑色に見えるのは、砂もきれいだからだろうか。湯川は目の前に海水浴場、脇に入り江があって水がものすごくきれいだが、その前に廃屋があり、とても不気味・・・。なぜそのままにしておくのだろう?
新宮手前で、長い砂浜に沿って走る。散歩中の犬が追って来ている。
新宮着。尾鷲方面の普通列車は1時間近くないので、バスで鵜殿まで行ってみる。以前雨で列車が止まり、熊野市−新宮をバスで抜けたことがあり、結構本数があったのを覚えている。
バスターミナルで確認、バスは30分ヘッドで出ている。名物だが一度も食べたことのなかったサンマ寿司を手に入れ、17:00発の熊野市方面行きバスに乗る。
鵜殿駅構内
県境の大きな橋を越え、三重県へ。鵜殿村は日本一小さい村だそうな。鵜殿駅前で下車、多気行きを待つ。工場の引き込み線があり、貨物列車が運転されているようだ。
時間があるので、港へ出て歩く。木材を扱う会社があり、杉の匂いがプンプンする。釣りをしている人がおり、のぞき込んだりしていると、突然どこからか犬とも何ともつかないような鳴き声が轟いた。声のした方へ行ってみると、イノシシと犬が大きなかごの中にいる。なぜイノシシがここにいて、捕らえられているのだろう?
駅に戻る。やってきた多気行きはキハ48。どうやら、友人から聞いていた話(JR東海管区からキハ58系が消えた)は本当のようだ。以前は国鉄色のキハ58だった。
・・・と思ったら、熊野市で交換した列車はキハ58+28だった。まだ、いるじゃん。
熊野市を過ぎると、駅舎が急にコンクリモルタル風の近代的なものになる。実際、かなり最近(昭和25年以降)の開業区間もある。紀勢線が全通したのは昭和35年、何だか信じられない。
波田須のあたりも奇岩の続く景観だが、道路がないので串本周辺より「原風景」な感じだ。新鹿は目の前が波の穏やかな入り江の砂浜で「日本一きれいな海水浴場」と銘打ってある。本当なのか? 入り江は水が汚れやすいと思うのだが。見た限りたしかに水は澄んでいるが。
このあたりは入り江・集落・港・駅がセットになっているかのようだ。今のような夕暮れ時、停泊する漁船が実に絵になる。
尾鷲・相賀を過ぎ、客は2両編成で10人程度になった。時々すれ違う対向列車の様子も似たようなものだ。これでは列車が少ないのも頷ける。
新宮で買っておいたサンマ寿司の包みを開く。時季はずれのはずだがなかなか旨い。鯖よりクセがなくさっぱりしている。
21:00、多気着。すぐ接続の松阪行きに乗る。ステンレスのキハ11−300がいる。スチールボディより高級感がある。
松阪から近鉄に乗る。ちょうど名古屋行き特急があるので利用する。新しいタイプの車両だが、以前疲れてるときにこの車両に乗って、よけいに疲れたことがある。
やっぱりあまり好きになれない。半端な角度で倒れるシートが悪いのか、色調なのか・・・。
それでも少し眠ってしまい、気がつくと桑名を出たところ。程なく名古屋着。高島屋ができ、京都と同じく思わず見上げてしまう駅になった。
太閤口などをぶらついて、する事がないのでホームへ上がる。今日の宿「ムーンライトながら」到着まで、ベンチでビールを飲みながら過ごす。帰宅途中のサラリーマンが多い。
「ムーンライトながら」の上りに乗るのは初めてだ。熱海まで全席指定なので、指定のとれなかった人はデッキで寝転がっている。ちなみに今日は木曜日、救済臨時列車は出ていない。

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7/27 (Th)
和歌山市505-<HE/7046/6/4/南海>-518みさき公園521-</7953/2/1/南海>-526多奈川530-</7953/2/2/南海>-535みさき公園539-</1704/4/3/南海>-549紀ノ川603-</7197/2/1/南海>-624加太630-</7970/2/1/南海>-654和歌山市659-<224Mワ/クモハ105-512/2/1>-701紀和733-<226Mワ/クモハ105-512/2/1>-737和歌山745-<ワ/2273/2/2/南海>-802伊太祁曽820-<ワ/2701/2/1/南海>-832貴志845-<ワ/2271/2/1/南海>-918和歌山950-<337M/クハ111-5254/4/4>-1029藤並1054-<ワ/ハイモ180-101/1/1/有田>-1108金屋口1135=<有田鉄道バス>=1148藤並1158-<343M/モハ112-7058/4/2>-1220御坊1223-<ワ/キテツ-1/1/1/紀州>-1227学門・・紀伊御坊1245-<ワ/キテツ-1/1/1/紀州>-1250御坊1253-<345M/モハ112-7030/4/2>-1335紀伊田辺1337-<2339Mワ/クモハ105-515/2/1>-1515串本1558-</サハ283-2/9/2>-新宮1700=<三重交通バス>=1713鵜殿1751-<336D/キハ486001/2/1>-2059多気2110-<954Cワ/キハ11-305/2/2>-2119松阪2131-<LE/22115/8/4/近鉄>-近鉄名古屋・・名古屋2341-<372M:RMLながら/クハ372-1/9/9>-